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断捨離中に出てきた父親の日記。お金の事しか考えてなかった頃⑧



物置の工場の流れ作業をしながら考えた。
さあ〜、今日からどこで寝ようかなぁ〜❗️
借金などの催促の電話や郵便物が来出したので、しばらくマンションには帰らない方がいいだろう。
ビジネスホテルなんて泊まってたらお金なんて残らない。
サウナにしてもそうだ。
今ならネットカフェとか普通にどこにでもあるが、その頃は漫画喫茶がやっと出来た頃だ。
閉店もはやい。
なので、お金をかけずに雨風凌げる所が必要である。

その気になればどこでも寝られるだろうが、さすがに道端や橋の下で寝る気にはなれなかった。
こういう日払いのアルバイトに来ていると、常連のメンバーが必ず居るものだ。
仲良くなった子の家に泊めてくれとは言えなかった。
気遣うもんね❗️

色々な方々の色々な話を聞いていると、ホームレスのプロみたいなのが何人かいて、どこで寝てるの‼️
と、尋ねると有力候補が二箇所出てきた。
一つはこの工場内。
とにかく大きい工場で建物もいっぱいあるので、夜中にどこの建物で誰が寝ていてもわからないし、わかっていても暗黙の了解で警備員さんも何も言わないらしい。
それに直行直帰だ。
交通費もかからない。
風呂があるわけではないが、そんなもんはしばらく入らなくても死にはしないだろう❗️
今なら無理だが。

もうひとつは梅田にあるポルノ映画館だ。
今はもうないが、当時はナビオ阪急のちょっと奥に普通にあった。
今なら考えられないが❗️

そこに別に三本立てのポルノ映画を観に行く訳ではないのだ。
確か、朝5時半くらいまでやってて、800円だったと思う。
要は800円で一泊出来ることになる。
ベットも風呂もないが。

今日はまず、この工場内🏭で寝よう。
経験者の方から聞いたのは、とにかく真っ暗なので、灯りになる物、懐中電灯🔦。
なければせめてマッチかライターがないとトイレにも行けないそうだ❗️

ライターやマッチなどは工場のあちこちに結構置いてあったので、ライターを一つ段取りしておいた。
仕事が終わってから行ってみると、何人か先客が居た。

この工場の建物はほとんどが天井まで10メートルくらいの高さがある。
蛍光灯もデカい❗️
スイッチを入れてから10分位しないと明るくならない。
という事は一旦消灯したら朝まで点けれない。
そんなモノ勝手に点けたら、警備員さんが飛んで来るだろう❗️

なにはともあれ、雨風凌げる所で何人か同じような境遇の人が居るというのは心強い。
だいたいみんな作業台か流れ作業のローラーの上にその辺にあるダンボール📦を敷いて寝るスタイルだ。

一旦ダンボールの上に横になると、もう起きるのが嫌になるくらいの真っ暗さだ。
昔の人はよくこんな生活を普通にしていたのかと思う。
布団ではないので、背中が異様に痛い。
なかなか寝付けない。
しばらくすると、辺り一面からガサガサ、ゴソゴソという異様な音がしてきた。

何か居るのか⁉️
経験者の方々に聞いてみると、ネズミだそうだ。
それも目撃した人の話だと猫くらいの大きさらしい‼️

げっ😝‼️

そんなのが、チューチュー朝まで鳴かれたら、こっちはたまったもんじゃない❗️
それも鳴き声からしてかなりの数だ❗️

まさかネズミに食べられたりしないだろうなぁ〜⁉️
平和な日本の日常でこんな恐怖があるとは夢にも思わなかった。

結局、朝までほとんど寝れなかった。
経験者の先輩たちは慣れているのか、よほど肚がすわっているのか、普通に寝てた。

こりゃ私には無理だ❗️

今日の夜はもうひとつの候補、梅田のポルノ映画館に行こう。
そう決めて仕事についた。

つづく🙇‍♂️