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断捨離中に出てきた父親の日記。お金の事しか考えてなかった頃③



送られてきたアクセサリーを、「売ってくるわ。」
と言ったものの、どこに行ったらいいかわからない⁉️

「どこに行ったらいいかな〜‼️」
「ミナミのアメリカ村とか。いいんじゃないですか❗️」

今から思うと、よくあんな軽いノリでビジネスをやっていたと思う。
早速、中途半端なアタッシュケースにいくつかアクセサリーを詰め込んで、
アメリカ村の中を歩きまわった。
アメリカ村は通りに面したお店ばかりではなく、マンションや貸しビルの上の階の方までお店がいっぱい入っていた。
ほとんど古着屋さんかアクセサリーのお店だった。

今のアメリカ村は海外の方も多くお店をされてるようだが、その頃はあまり見なかった。
ほとんどは日本の若い子たちだ。
結構、出入りが激しかった印象がある。
3回目にお店に行ったら違う子が新しいお店をやってるなんてザラだった。

特に私の営業がうまいという訳ではないだろうが、部屋の中の商品はすぐになくなった。
お店の子と話していると、わざわざ海外まで買い付けに行くという。
それをお店まで売りに来てくれるのは、ありがたいらしい。

ただ、しばらくすると商品がなくなったので、もうやめようと思っていた。
まさか、海外まで買い付けに行くつもりもない。
すると、また、人の部屋の中を勝手にウロウロしている女の子が、
「売れるんだったら仕入れたらいいんじゃない‼️」
平気でこんなことを言う。
「えっ❗️ どこで❗️ まさか海外‼️」
 
「別に海外に行かなくても、行った人とか、これから行く人から仕入れたら❗️」

言っている事すら、私にはよく分からなかった‼️
だいたいこんな発想がよくできるなぁ〜‼️
と、関心するばかりだ。

「ちょっと何言ってるか、ぜんぜんわからないんですけど。」

「海外に行った時はテンション上がってるから、色々買い物するんだけど、日本に帰ってきて冷静になると、なんでこんなもん買ったんだろう‼️ ていうことがよくあるのよ。そういう人から仕入れたら‼️」

「なるほど。なんとなく分かったけど、そういう人とどうやって知り合うの⁉️」

その頃はフェイスブックなんてない。
インターネットも普及してない頃だった。
私には全く見当もつかなかった。

「海外のお土産物やアクセサリー買います。みたいなチラシ作って配ればいいんじゃない。」

「どこで⁉️」

「谷町にパスポートセンターがあるから、その辺で配ればいいんじゃない。」

いくらなんでも、そんなに上手くいく訳ないでしょ‼️

とは思ったが、その頃は時間もお金もあったので、暇つぶしみたいなノリで何人かとチラシを配ってた。

チラシには、いらなくなった海外のアクセサリーや土産物、買取します。
とか、なんとかテキトーに書いて、自分のマンションの部屋の電話番号書いて配った。
勿論、電話がかかってくるなんて本気で思ってない。

ところが、なぜか‼️
一日に何十件も電話がかかってくるようになった。
だいたい私の電話を勝手に事務所の電話みたいにしているので、自分が電話を使う暇がない。

自分は何も考えず、何もしていないのに収入がどんどん増えていく。
どんどん勘違いとすれ違いも増えていく。

私は思った。
「間違いない。私は天才だ。」

今思うと、この時、既に地獄への地雷を踏んでいた。

つづく🙇‍♂️

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