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断捨離中に出てきた父親の日記。お金の事しか考えてなかった頃⑤



営業担当の子と、西中島南方まで行った。
当時は車の免許さえ持っていなかったので、かなり遠回りになるが電車で行った。
よく見ると、この辺りはオフィス向けのマンションがいっぱいある。

ネットワークのハイピンの方の個人事務所なども多いように思う‼️
新大阪も近いし、うってつけの場所かな‼️

順番にひとつひとつ会社をまわったが、どこももぬけのからだ‼️
よくテレビのニュースなどで、夜逃げした会社のドアに貼り紙がしてあったりするが、そんな丁寧なものは何一つなかった。

一番最後に行った会社などは既に次の会社が入っていて、留守番のヘビメタのお兄ちゃんが少年マガジンを読んでいた。

かなりヤバいかも知れないが、明日、もう一回来よう。
きっと何かの間違いだろう❗️
そう思うしかなかった。
それにいざとなったら、アクセサリーの方もある。
なんとかなるだろう❗️

次の日。
なんとかならなかった。
というより、どうにもならなくなってきた。

その日も会社まわりをしたが、人がいる所はなかった。
それより私と同じような集金に来ている人達が何人か居て、
「どうやらとんだみたいですね⁉️」
と言ってる。

そこに居る人達もここの集金が出来なければ、とびそうな顔をしていた。

これは、どうやら、いよいよ集金は無理そうだ。
とりあえず帰って考えよう。
まだ、アクセサリーの方がある。

マンションに帰ったら、いつも知らない子達がいっぱい居る部屋には、
勝手に経理担当の子しか居なかった。

「どうやら、集金は無理みたいなんだ。アクセサリーの方でなんとかやっていこうと思う。」
だが、その子が言うには、
「実は◯◯さんと、◯◯君と連絡が全く取れていません❗️」
「アクセサリーなどは全て持ち逃げされたようです。それと集金したお金もこちらに入金がないので、そちらも持ち逃げされたようです❗️」

「はっ‼️」

どうやら冗談で言っている様には思えない。

目の前が真っ暗になるというが、本当に真っ暗になった。
目を開けているのに真っ暗なのだ❗️
こんなことがこの世にあるのか❗️
一度、ベッドの上に砕けるように座ると、もう立ち上がることも出来なかった。

そんな私に向かって、勝手に経理担当のその子は極めて冷静にこんな事を言った。

「もうみんなここには来ないと思います、私も来る事はありません。みんなの給料は日払いでしたので、未払いはいっさいありません。ただ、その資金の借り入れが全部で、1180万円あります。これが全て、じゅんさんの借金ということになります。」

目の前で死にかけみたいになっている男の前で、よくこんなむごいことを平気でスラスラ言えるもんだ‼️

だが、この子は私の名前をちゃんと呼んでくれていた。
私はその部屋に出入りしていた子たちの名前を誰一人覚えてなかった。
そりゃ、こうなるはずだ。

その子が部屋を出て行く時にこんな事を言ってくれた。
「以前、2回程お会いしている私の姉が、じゅんさんのことを気に入っているようでして、何かあったら電話しなさいと言ってました。これから大変だと思いますが、私は楽しかったです。」
そう言って、電話番号の書いたメモをくれた。
ありがとうと言ったかどうかも覚えてないくらいの状態だった。

これでは、ビルゲイツどころかホームレスだ‼️

つづく🙇‍♂️